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Vol 2　妊娠中の食生活ガイド

妊娠中は栄養バランスのとれた食生活でお腹の赤ちゃんに必要なエネルギーと栄養素を送ることが大切です。それらに過不足や偏りがあると赤ちゃんの成長が妨げられたり産後の母体の回復にも影響します。また、栄養面だけでなく食習慣も見直すことで安産だけでなく家族の健康管理にも役立てましょう。 妊娠中に必要なエネルギーや栄養素を過不足なくとるためには主食、主菜、副菜がそろうように更に牛乳・乳製品、果物をプラスしましょう。若い世代は、野菜類、牛乳・乳製品の摂取量が少ない傾向にあります。野菜はビタミンやミネラル、牛乳・乳製品はカルシウムが豊富ですから意識してとりましょう。 食事を１回抜くと１日に必要なエネルギーや栄養素が不足してしまいます。１日３食を心がけましょう。 塩分の取りすぎは妊娠高血圧症候群の、また糖分の取りすぎは肥満や糖尿病の一因となります。味付けは薄味を心がけましょう。 妊娠前の体格にかかわらず、妊娠中の体重増加が著しく少ないと2500ｇ未満の低出生体重児を出産する割合が高まります。食事は適量をしっかり取りましょう。 カルシウムは、赤ちゃんやママの骨を作る栄養素です。牛乳は吸収率がよくおすすめです。不足しがちな栄養素なので意識的にとるようにしましょう。 鉄は、貧血予防のため、妊娠中期から末期に特に必要な栄養素です。レバーやホウレンソウの他、貝類にも多く含まれています。 葉酸は、妊娠初期に不足すると、赤ちゃんが神経管閉鎖障害になるリスクが高まります。造血に必要な栄養素でもありますので、中期以降も継続してとりましょう。 妊娠中に体重が増えるのは自然なことです。赤ちゃんや母体にとって十分な体重増加を目指しましょう。適切な体重増加は産後の育児を支える体力や母乳の分泌などに必要です。体重増加を気にしすぎることはありませんが、食欲が増してくる妊娠中期頃からは体重の変化に注意しましょう。週に300ｇから500ｇの体重増を目安にし、心配なときは医師や栄養士に相談しましょう。 ＜妊娠中に気をつけたい嗜好品＞ カフェインは、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれています。母体の自律神経を刺激するので、多量接種は控えましょう。カフェインレスの飲み物がおすすめです。 たばこのニコチンは子宮胎盤を流れる血液量を減少させます。そのため低出生体重児の誕生頻度、流産発生率、早産率、周産期死亡率を高めます。尚、受動喫煙にも注意しましょう。 アルコールは血液にのって全身を巡ります。妊娠期に常飲すると胎児性アルコール症候群になる可能性があります。アルコールは母乳中にも分泌されますので授乳期も控えましょう。