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【寺社参詣】＃62 橘寺(奈良県明日香村/新西国10番/天台宗)～聖徳太子生誕の地に建つ、聖徳太子創建の寺～ Tachibana-dera Temple

神社仏閣巡り「寺社参詣シリーズ」第６２回目は、奈良盆地の南部、古代文化の香り豊かな奈良県高市郡明日香村にある、天台宗寺院　佛頭山 橘寺です。「橘寺」という名称は通称で、正式には「佛頭山上宮皇院菩提寺」と呼びます。 創建についてはよくわかっておらず、寺伝では推古天皇の命で聖徳太子が建てたとありますが、考古学的調査などでは、天智天皇の時代に、橘寺のすぐ北にある僧寺である川原寺に対する尼寺として建てられたと考えられています。しかし、これも文献などで裏付けされているわけでもなく、あくまで学説であって、確定していません。このように、橘寺には、寺伝と正史との間に大きなズレが生じている部分があるとのことです。 寺伝による聖徳太子創建説では、聖徳太子が勝鬘経を３日講讃した際に、蓮の華が降り積もるなど不思議なことが起きたため、これに驚いた推古天皇が、聖徳太子に寺院の建立を命じ、聖徳太子が生まれたこの地に寺院を建立した　と伝えられています。境内には、この時降った蓮の華を埋めた土壇「蓮華塚」や、勝鬘経を講讃した際に、日・月・星の光を放ったとされる「三光石」などがあり、寺伝を「裏付ける」ものとして伝えられています。 本尊は、本堂である太子殿の厨子に安置されている室町時代作の「聖徳太子勝鬘経講讃像」と、観音堂に安置されている藤原時代作の「六臂如意輪観音像」で、いずれも国の重要文化財に指定されています。 現在の境内には、本堂（太子殿）、観音堂、経堂、護摩堂、往生院、聖倉殿、本坊、鐘楼が建ち並んでいますが、創建当時は、講堂・金堂・五重塔・中門が一直線に並び、これらを回廊が囲む四天王寺式伽藍配置もしくは山田寺式伽藍配置でしたが、五重塔は久安４(1148)年の落雷で焼失、文治年間に三重塔として再建されましたが、永正３(1506)年の兵火で、伽藍の全てを焼き尽くされ、その後は廃寺同然にまで衰退してしまいました。 橘寺の伽藍が本格的に復興されたのは、兵火から約360年も経った幕末の元治元(1864)年になってのことで、現存する諸堂についてはこのときに建てられたものです。ただ、回廊で囲まれることはなく、また五重塔・三重塔も再建されませんでした。 境内には、諸堂の他、三光石や二面石などの奇岩（飛鳥地方のは、こういった奇岩が多い）、水神を祀る祠、写経塔、黒駒像、親鸞聖人像などがあります。中でも親鸞聖人像は、親鸞が聖徳太子のことを「観世音菩薩」「和国の教主」と奉讃していて、親鸞にとって聖徳太子は「仏」としての存在であったというゆかりから、天台宗寺院でありながら、浄土真宗の開祖である親鸞の像が建てられています。 古代ロマンにあふれる飛鳥の地に、その中でも超一級の有名人　聖徳太子生誕の地に建つ聖徳太子創建の寺、新西国三十三箇所第１０番札所、佛頭山橘寺の動画をご覧ください。 撮影機材：GoPro HERO 8 【リンク】 奈良県観光公式サイト「なら旅ネット」　橘寺 http://yamatoji.nara-kankou.or.jp/01s... 【使用ＢＧＭ】 「懐かしい風情」（甘茶の音楽工房） https://amachamusic.chagasi.com/ #神社仏閣巡り#橘寺#奈良県明日香村#お寺ガイド#天台宗#新西国三十三箇所#パワースポット#お寺巡り#奈良旅