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元フジ女性アナ「やり切れない気持ちに」　調査報告書受けコメント公表【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年4月2日)

　フジテレビの第三者委員会の報告書を受け、元アナウンサーの女性がコメントを公表した。また、フジテレビにCMを出稿していたスポンサー企業からは厳しい声が相次いでいる。 ■中居氏と被害女性のやり取り詳細 　第三者委員会による調査報告書の公表から一夜明けた1日、中居正広氏から性被害を受けた元アナウンサーの女性がコメントを出した。 被害女性Aさんのコメント 「第三者委員会の調査報告書が公表されてその見解が示され、ほっとしたというのが正直な気持ちです」 　今の心境をこうコメントした元アナウンサーの女性。 被害女性Aさんのコメント 「他方で、本事案後の中居氏と編成部長であったB氏とのやりとりやフジテレビの当時の港社長らの対応など、この調査報告書で初めて知った事実も多く、改めてやり切れない気持ちにもなっています」 　連絡手段として、主にショートメッセージを利用していた中居氏。第三者委員会は、調査の時点ですでに削除されていた関係者のショートメッセージやLINEなど1950件を復元。調査報告書によると、中居氏と被害女性との間ではこんな趣旨のやり取りもあったという。 中居氏 「見舞金を支払う。贈与や税金等の関係からその範囲内で行いたい。共通の知人であるB氏に届けてもらう形としたい」 被害女性 「何がベストなのか、専門家や病院の先生と相談するので時間が欲しい」 中居氏 「お見舞金もできるが、退院後の快気祝いの名目でもできることがある」 被害女性 「見舞金や快気祝いとはどういう意味かよく分からない。弁護士など第三者を入れて確実で誠実なやり取りになるのでは」 中居氏 「弁護士費用がかかる。あくまでも協力し合うことが大事。第三者は会社（フジテレビ）のなかでお話しができる人をたてたほうが健全だ」 　元アナウンサーの女性は中居氏の提案について、フジテレビがどちらを優遇するか明白であると考え、提案を拒否したという。 　性暴力を受けたことでPTSDを発症した被害女性。産業医に心身の状態を「前の自分に戻れない気がする。（トラブルの時に）食べていたものや流れていた音楽を聴くとつらい。（ニュースを読んでいる際に、亡くなった人の名前を読んで）私が代わりに死ねばよかったと思った」と説明したという。 　不眠や食欲不振、体のふらつきなどの症状が出ていたという被害女性。復帰を目指していたが、フジテレビは2023年10月の改編で、被害女性のレギュラー番組からの降板を決定。 　降板を伝えたアナウンス室部長に「私からすべてを奪うのか」などと激しく泣いて抗議したというが、最終的にはフジテレビの方針を受け入れたという。 　その後、被害女性は病院のベッドに横たわる写真や当時の心情を自身のSNSで発信。 　アナウンス室部長が控えるよう伝えると、「私から社会とのつながりを奪うのか」などと被害女性が泣いて訴え、制限は見送られたという。 被害女性Aさんのコメント 「私が受けた被害は一生消えることはなく失ったものが戻ってくることはありません。このようなことがメディア・エンターテインメント業界だけでなく社会全体からなくなることを心から望みます」 ■調査報告を受け…元フジ専務　被害女性に謝罪 　調査報告を受け、胸中を明かした被害女性。問題発生当時、フジテレビの専務だった関西テレビの大多亮社長は1月の会見で、中居氏が出演する番組の継続について「中居氏のほうを守ろうとか、そういう意識はもうなかったですね」と話していたが…。 第三者委員会　竹内朗委員長 「中居氏の番組出演の継続を続けたことは間違った判断であったと。それが判断として間違っていたという以上に、被害を受けた女性Aとの関係では、被害者に寄り添わない2次加害と評価されるものであった」 　調査報告を受け、大多社長は「中居氏に関する問題への対応について厳しいご指摘を受けたことを真摯に、そして深く受け止めております。被害に遭われた女性には寄り添うことができず、心よりおわび申し上げます」とコメントした。 　フジテレビの番組では1日、被害女性と同僚だった女性アナウンサーが胸の内を吐露した。 フジテレビ　女性アナウンサー（1日の番組内での発言） 「報告書にもあった通り、アナウンサーという立場の難しさは、会社と外部の出演者の方をつないでいくということだと思います。会社のためにやったことで彼女はつらい思いをした。本当に怖かったと思います」 ■「次元違った」CM再開の行方 　会見から一夜明けたフジテレビ。周りではその余波が広がっている。 40代男性 「会見をしたら、いろいろまたCMとかが戻るというか、印象が良くなるのかなと思っていたんですけど、（会見をする前と比べ）もっとひどい印象というか会社ぐるみでいろいろやっていたのが改めて分かった」 20代女性 「何かもう全員の感覚がまひしちゃっていたんだなって思います」 40代女性 「風習みたいなもので、ずっと（ハラスメントが）あった業界じゃないですか。だから一気にクリーンに改善というのは難しいんじゃないかなとは思いますけどね」 　フジテレビとも関係があるテレビ局関連会社の入社式に出席していた新入社員はこう話した。 テレビ局関連会社　新入社員 「実際に報道を受けて、こんなことがあったんだというのはびっくりはしました」 「（Q.入社式だが、これから不安なことは？）会見で言った通りハラスメントが表に出ちゃった状態なので、実際どうなるかなという不安はあります」 「（Q.親は入社に関して何か言っている？）やはり今のフジテレビ問題で不安な気持ちというのはあったんですけど、一応会社からは大丈夫ですというメールをいただいてからは（両親も）安心はしたと」 　調査報告については政府からも…。 村上誠一郎総務大臣 「人権意識の欠如や内部統制の不備など、複数の指摘がなされているものと承知しております。必要な対応について、速やかに検討して行っていきたい」 　会見から一夜明け、今後について改めて問われたフジテレビの清水賢治社長は「きのう発表している改善策のなかで、人権に対するさまざまな策を出していますけれども、これがちゃんと根付くかどうかというところも大事かと思っています」と話した。 　ハラスメントが蔓延（まんえん）していた企業風土の改善に取り組むという。スポンサー企業からは、次のような声が上がった。 ローソン　竹増貞信社長 「再発防止なども含めて、企業改革なんかも含めて発表されたというふうに聞いておりますので、ぜひ、その内容をしっかり検討いたしまして、我々の方針も決めていきたい」 CM差し止め企業の社員 「不祥事の次元が違った、想定をはるかに上回った。あんな不祥事が明らかになったうえで再開できるわけがない。うちでは少なくとも3カ月以上はかかるだろう」 （「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年4月2日放送分より） [テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp