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【うつ病】うつ病の回復期の症状4つ【精神科医が8分で説明】やる気が出ない｜疲れやすい｜だるい

0:00 （１）はじめに 0:22 （２）うつ病と回復期 2:18 （３）うつ病の回復期の症状4つ 2:25 ①意欲低下（やる気が出ない） 3:37 ②脳機能の低下（注意力・集中力・思考力など） 4;:52 ③興味の減退（楽しめない） 6:08 ④疲れやすさ（だるさ） 7:21 （４）まとめ うつ病は治療がうまくいくと急性期から回復期に移行し落ち着きを取り戻しますが、意欲の低下や疲れやすさなどが残り、生活の困難は続きます。 「うつ病の回復期の症状4つ」について、精神科医が8分で説明しています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   （１）はじめに うつ病は落ち込みなどが目立つ脳の不調です。治療して急性期を乗り切ると、落ち着いた生活が可能になりますが、意欲や活動が増えにくく、生活の困難がしばしば続くことがあります。本記事では、うつ病の回復期に見られる4つの主要な症状について解説します。 （２）うつ病と回復期 うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調で、脳内物質セロトニンの不足などが主な背景とされています。治療の3本柱は、休養、薬物療法、精神療法です。 うつ病の主な症状は以下の3つに分類されます： 1. こころの症状：落ち込み、不安、意欲の低下、集中力の低下 2. からだの症状：不眠、疲れやすさ、吐き気、めまいなどの自律神経症状 3. 行動の変化：人を避ける、声が小さくなるなど うつ病の病期は3段階に分けられます： 1. 急性期：うつ症状や不安が重い時期で、休養を最優先します。 2. 回復期：再発を防ぎつつ、徐々にリハビリをして改善を図ります。 3. 再発予防期：復職など復帰をしながら再発を防いでいく時期です。 回復期は、休養や治療を行った結果、急性期を抜けて落ち着きを取り戻した状態です。不安や落ち込みなどは見えなくなりますが、意欲や興味がなかなか持てず、活動が増えにくい時期でもあります。 （３）うつ病の回復期の症状4つ ①意欲低下 回復期になっても意欲の低下がしばしば持続します。何もやる気がしない状態が続き、その結果活動がなかなか増えません。日常生活に必要なことをする意欲も湧かないため、生活に強い影響が出ることが多いです。 例： 入浴や着替えなど日常の活動の意欲が湧かない 朝から体を動かす意欲が湧かず、ベッドで過ごす 周りからの連絡に応える意欲が湧かず、約束をキャンセルする 影響： 身だしなみの乱れや部屋の乱れなど、生活状態の悪化 人を避けることによる孤立 活動が増えないことによるうつ症状の慢性化 ②脳機能の低下 うつ病では記憶力などの認知機能の低下もあり、これは回復期でもしばしば持続します。その結果、以前できていたことがスムーズにできなくなり、ストレスを感じる場面が少なからずあります。 例： 記憶力や注意力の低下 集中力の低下 思考力の低下 影響： 段取りを組んで物事を行うことが難しくなる 会話の流れに乗ることが難しくなり、人間関係がうまくいきにくくなる 以前できていたことがスムーズにできないストレスから、うつ状態が不安定になるリスク ③興味の減退 うつ病においては、物事への興味が減ることが目立ち、回復期でもそれが続きます。新しいことに興味を持つことがなかなかできず、生活や行動の範囲が広がりにくくなります。 例： 昔よくやっていた趣味の活動に興味が湧かない 新しいことへの興味が湧かず、取り入れることが困難になる ストレスの発散や気分転換が実践しにくくなる 影響： 活動や行動範囲がなかなか広がらない ストレスからの症状再悪化リスクの増加 慢性的なうつ状態が続きやすくなる ④疲れやすさ うつ病では、だるさ（倦怠感）や疲れやすさ（易疲労性）が目立ち、これは回復期でもしばしば続きます。活動を増やそうとしても疲れが出やすく、結果として活動が増えにくくなります。 例： 普段からだるさが目立ち、日常の動作もおっくうになる 活動してもすぐに疲れ、途中でやめざるを得なくなる 無理をして活動した後、翌日以降に強い倦怠感が出て動けなくなる 影響： 日常生活に必要なことを行うことができず、生活状態が悪化 活動を増やすことが難しくなり、うつ状態が長引きやすくなる 動きたくても動けない葛藤から自己嫌悪に至り、うつが悪化する場合がある （４）まとめ うつ病では治療がうまくいくと急性期から回復期に移行して一見落ち着きますが、残る症状からの生活困難がしばしば続きます。その代表例が上記の4つの症状です： 1. 意欲低下 2. 脳機能の低下 3. 興味の減退 4. 疲れやすさ これらの症状の改善には、無理せず徐々に活動を増やすことが重要です。ただし、改善には個人差があり、時間がかかる場合も少なくありません。回復期にあるうつ病患者とその周囲の方々は、これらの症状を理解し、適切なケアと支援を継続することが大切です。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #うつ病　#回復期 　#やる気が出ない 　#疲れやすい 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。